Cleopatra / The Lumineers (2nd Album)
★★★★★ 21世紀もフォークは健在。ルミニアーズが紡ぐ希望のメロディ。
2016年リリースのUS出身のフォーク・ロックバンド、The Lumineers(以下ルミニアーズ)のセカンドアルバム。売れに売れたファーストアルバムから、2枚目のジンクスもなんのその、成熟を感じさせる良作。マムフォード&サンズとまとめてネオ・フォーク系と括られることが多いが、ジャンル名はさておき誰にでも勧められるグッドミュージック。1stよりも一聴したときのキャッチーさは少し減ったけど、リピートするとじわじわくるスルメ盤。マムフォード&サンズ好きなら絶対いける。CDは国内盤がオススメ。なぜなら、ボーナストラック3曲のうち2曲が良曲なのと、歌詞をじっくり味わいながら聴くと良さが倍増するアーティストだから。
このアルバムを聴くたび、去年の来日公演に行かなかったことを今でも後悔する。。
ルミニアーズのアルバムはこのクレオパトラもファーストアルバムもどっちも良い。とにかく必聴。
①②③④⑥⑦⑩⑫⑬ がオススメ。(ほとんど)
#1 Sleep On The Floor
自分の人生だから、自分で決めるんだ!的なとても素敵な曲。この1曲でもアルバムを買う価値がある。
さぁ予定調和の日々を抜け出そう。このまま今の延長で生きるだなんて僕はゴメンだ。ママに無事だとメモを残したら、貯金やお気に入りの歯ブラシとブラウスをパッキングして、この街を出て行こう。その日暮らしにサヨナラさ。
毎日、気分が乗らなくて、会社休もっかなーっていうような気だるい1日の始まりを表すような音とリズムで始まる。少しずつ曲の中盤から体が起きてくる感じとリンクしてるような。おぉ、なんか胸が震える。ハッピー、いぇーい!みたいな曲を朝から毎日は聴けないもの。朝練に行くならともかく、大人の朝のモードはこういうほうがしっくりくるよ。
#2 Ophelia
後悔ともう取り戻せない恋人を思って悲しい歌。内容はブルースなんだけど、不思議とポップなコーラスが妙にマッチ。
#3 Cleopatra
アルバムの中で一番ポップな曲。とても好き。こういうのだよね!
#4 Gun Song
ストレート。銃いらない。本当すごくシンプルだよね。当たり前だと思うことが先方ではまた価値観が違うだろうが。
#6 In The Light
綺麗なコード進行。
#7 Gale Song
戦地に赴いた兵士の歌。反戦ソング。重たくはないけど染みる。
#10 My Eyes
憧れの場所で夢破れて変わってしまったあの子の歌。これって東京にも置き換えられるよね。地方出身者にしかない感情なのかもだけど、東京で夢破れて地元に帰って行った知り合いがたくさんいる。なんだろうね。都会って幸せなのかな。それよりも希望がなくなっちゃ終わりだよね。
ハリウッドに憧れて旅だったあの子が全然変わってしまった。あの子はすっかり変わっちまった、なんて事してくれたんだよ、、おおぉー!
#12 Where The Skies Are Blue
王道のカントリーロック。なんでアルバムに入れなかったのか不思議なレベル。
#13 Everyone Requires A Plan
山崎まさよしの「全部、君だった」みたい。これも凄くいい。将来、アルバム未収録のBサイド集出たとしたら、無茶苦茶良さそうだなぁ。
■「クレオパトラ」収録曲
1 Sleep On The Floor ★
2 Ophelia ★
3 Cleopatra ★
4 Gun Song ★
5 Angela
6 In The Light ★
7 Gale Song ★
8 Long Way From Home
9 Sick In The Head
10 My Eyes ★
11 Patience
12 Where The Skies Are Blue ★
13 Everyone Requires A Plan ★
14 White Lie
(12~14は国内盤CDのボーナストラック)