シティボとインディロックのお部屋

90's以降のオルタナ、インディロック中心のレビューブログ。UKギターロック、グラスゴー、USインディ成分多め。

Cleopatra / The Lumineers (2nd Album)

★★★★★ 21世紀もフォークは健在。ルミニアーズが紡ぐ希望のメロディ。

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2016年リリースのUS出身のフォーク・ロックバンド、The Lumineers(以下ルミニアーズ)のセカンドアルバム。売れに売れたファーストアルバムから、2枚目のジンクスもなんのその、成熟を感じさせる良作。マムフォード&サンズとまとめてネオ・フォーク系と括られることが多いが、ジャンル名はさておき誰にでも勧められるグッドミュージック。1stよりも一聴したときのキャッチーさは少し減ったけど、リピートするとじわじわくるスルメ盤。マムフォード&サンズ好きなら絶対いける。CDは国内盤がオススメ。なぜなら、ボーナストラック3曲のうち2曲が良曲なのと、歌詞をじっくり味わいながら聴くと良さが倍増するアーティストだから。

このアルバムを聴くたび、去年の来日公演に行かなかったことを今でも後悔する。。

ルミニアーズのアルバムはこのクレオパトラもファーストアルバムもどっちも良い。とにかく必聴。


①②③④⑥⑦⑩⑫⑬ がオススメ。(ほとんど)

 


#1 Sleep On The Floor

自分の人生だから、自分で決めるんだ!的なとても素敵な曲。この1曲でもアルバムを買う価値がある。

さぁ予定調和の日々を抜け出そう。このまま今の延長で生きるだなんて僕はゴメンだ。ママに無事だとメモを残したら、貯金やお気に入りの歯ブラシとブラウスをパッキングして、この街を出て行こう。その日暮らしにサヨナラさ。

毎日、気分が乗らなくて、会社休もっかなーっていうような気だるい1日の始まりを表すような音とリズムで始まる。少しずつ曲の中盤から体が起きてくる感じとリンクしてるような。おぉ、なんか胸が震える。ハッピー、いぇーい!みたいな曲を朝から毎日は聴けないもの。朝練に行くならともかく、大人の朝のモードはこういうほうがしっくりくるよ。

 

#2 Ophelia

後悔ともう取り戻せない恋人を思って悲しい歌。内容はブルースなんだけど、不思議とポップなコーラスが妙にマッチ。


#3 Cleopatra

アルバムの中で一番ポップな曲。とても好き。こういうのだよね!


#4 Gun Song

ストレート。銃いらない。本当すごくシンプルだよね。当たり前だと思うことが先方ではまた価値観が違うだろうが。

 

#6 In The Light

綺麗なコード進行。

 

#7 Gale Song

戦地に赴いた兵士の歌。反戦ソング。重たくはないけど染みる。

 

#10 My Eyes

憧れの場所で夢破れて変わってしまったあの子の歌。これって東京にも置き換えられるよね。地方出身者にしかない感情なのかもだけど、東京で夢破れて地元に帰って行った知り合いがたくさんいる。なんだろうね。都会って幸せなのかな。それよりも希望がなくなっちゃ終わりだよね。

ハリウッドに憧れて旅だったあの子が全然変わってしまった。あの子はすっかり変わっちまった、なんて事してくれたんだよ、、おおぉー!

 

#12 Where The Skies Are Blue

王道のカントリーロック。なんでアルバムに入れなかったのか不思議なレベル。

#13 Everyone Requires A Plan

山崎まさよしの「全部、君だった」みたい。これも凄くいい。将来、アルバム未収録のBサイド集出たとしたら、無茶苦茶良さそうだなぁ。


■「クレオパトラ」収録曲

1 Sleep On The Floor ★

2 Ophelia ★

3 Cleopatra ★

4 Gun Song ★

5 Angela

6 In The Light ★

7 Gale Song ★

8 Long Way From Home

9 Sick In The Head

10 My Eyes ★

11 Patience

12 Where The Skies Are Blue ★

13 Everyone Requires A Plan ★

14 White Lie

(12~14は国内盤CDのボーナストラック)